【実施報告】1年生セミナー:DESIGN THE FUTURE. Ⅰ 〜未来を想う〜
- Tsukuba owls
- 6月19日
- 読了時間: 5分
筑波大学体育スポーツ局では、活動を支援するカテゴリーⅠ,Ⅱに所属するチームの1年生を対象にしたファーストイヤーセミナーを2025年6月11日(水)と2025年6月18日(水)に開催し、合計約350名の学生アスリートが参加しました。
セミナーの目的
筑波スポーツの歴史・ビジョンの理解と4年間の活動に対するコミットメントの向上
筑波スポーツの一員であることの当事者意識の醸成とインテグリティの確保
心身の安全安心に対するサポート体制の理解
部活の垣根を越えた繋がりの創出

オープニング&アイスブレイク
セミナー冒頭では、スポーツエデュケーション部門長補佐 稲垣和希助教より、筑波大学体育スポーツ局の体制とその役割について説明しました。
また、「垣根を越えた仲間づくり」をテーマに、他部の学生と自己紹介を行う交流の時間も設けられ、セミナーは活気ある雰囲気でスタートしました。


体育スポーツ局のコンセプトと大学生の可能性
11日のセミナーでは、スポーツ統括長 藤本元 准教授より、筑波スポーツのコンセプトやその使命について話しました。
また、「大学生活を通して自分がどういう存在になりたいのか、将来どのようなキャリアを歩みたいのかを考え抜くことが重要です」と、学生の皆さんへ力強いメッセージを発信しました。
あわせて、「この4年間で部活動の垣根を越えた関係性を築き、学生生活を存分に楽しんでください」と、大学1年生に向けた温かい言葉を贈りました。

18日のセミナーでは、エデュケーション部門 部門長の小井土正亮准教授より、「筑波大学で何ができるのか」をテーマに話しました。
「筑波大学に来たからには、自分の将来を見据え、夢を持って卒業してほしい」と語り、大学生活の中で将来のビジョンを描くことの大切さを強調しました。
また、「筑波大学での学びや経験を通じて、社会で活躍できる可能性を今の学生は十分に持っている。そのチャンスを最大限に活かして4年間を過ごしてほしい」と、学生たちに向けて力強いエールを送りました。

ディスカッション
次のプログラムでは、3人1組でのグループディスカッションを行い、学生同士が部活動の垣根を越えて交流を深めました。

自己紹介に加え、「筑波大学を志望した理由」「現在感じている不安や課題(理想と現実のギャップ)」「4年間で取り組みたいこと」などをテーマに対話が展開され、普段関わる機会の少ない他部活の学生とも、笑顔で楽しく語り合う姿が多く見られました。
まさに“垣根を越えた”時間となり、互いの考えに触れながら視野を広げる貴重な機会となりました。

筑波大学の学生アスリートとしての心構え
筑波大学の学生アスリートに向けて、インティグリティチームの大林太朗助教にご登壇いただき、「インテグリティ(誠実さ)」の重要性について話しました。
インテグリティの本質は、罰せられるからではなく、「自ら何が最善かを問い、内発的に行動できるようになること」が非常に重要であると強調されました。また、筑波大学には他大学にはない歴史と伝統があり、近代日本スポーツの礎を築いた嘉納治五郎先生が掲げた「スポーツによる自己実現」という理念が、今なお本学に息づいていることについても話しました。
さらに、競技だけでなく、学びや生活、人との関わりにも誠実に向き合う姿勢こそが、筑波アスリートとしての誇りであり、限られた4年間をより豊かにする鍵となると学生アスリートに向けて伝えました。

スポーツセーフティ&ストレスチェック
アスレティックトレーナーの武田新一郎より、競技中のケガや緊急時の対応、保険制度に関する講義を行いました。
武田さんからは、スポーツセーフティに関する具体的な内容について丁寧にご説明いただき、ケガが発生した際に関係者が取るべき対応や心構えについてもお話しました。
特に、ケガ発生時の初期対応からその後の手続き、費用の流れに至るまで、分かりやすく具体的にご説明いただき、学生アスリートにとって重要な知識を学ぶ貴重な機会となりました。

スポーツ心理学を専門とされている体育系の雨宮怜助教より、「自立とは何か」をテーマに、トップアスリートの心理的特徴を踏まえた講義を行いました。
雨宮先生からは、一見強く見えるアスリートほど、辛さや痛みに対する耐性が高い反面、精神的に大きな負荷を抱えることがある。そのため、アスリートは心のケアを行うことが必要であるということをメッセージとして伝えました。
また、スポーツが持つ力とともに、その裏に潜む心理的リスクへの理解を深め、日々の行動がいかに重要かを学ぶ貴重な機会となりました。

筑波大学の学生アスリートとはどんな存在でありたいか?
最後のディスカッションでは、「筑波大学の学生アスリートとはどんな存在でありたいか?」「求められる振る舞いとは?」をテーマに意見を交わしました。
この問いに対して、すぐに明確な答えが出るわけではありません。自分自身と向き合い、問い続ける姿勢こそが、学生アスリートとしての成長につながります。
自身の在り方を見つめ直す、貴重なクロージングの時間となりました。


「スポーツ基金」より、筑波大学における大学スポーツ関連事業、ならびに運動部等の活動への、ご支援・応援をお受けしております。
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