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筑波大学アスレチックデパートメントとコトブキシーティング株式会社が提携を発表

筑波大学アスレチックデパートメントが新たなパートナーシップを発表。


日本のみならず世界各地でシーティング事業を展開しているコトブキシーティング株式会社と筑波大学アスレチックデパートメントが「大学スポーツの発展」に向けた提携に合意した。



「シーティング事業」は学校教育のみならず、スポーツ観戦でも極めて高いニーズを持ち、同社は日米の学校、スタジアム、アリーナなどで高いシェアを持っている。特にアメリカでは、大学スポーツのシーティングメーカーとして社会的な存在に発展している。


今回はその両者によって「学校スポーツの改革」のために本格的な実働を開始することが発表された。



健全なスポーツ運動を行うには「健全な収益化」が求められる。


長らく日本では学校とスポーツが結びついてきたため、スポーツ指導者は教員であり、また学校が経済性とは切り離されていたことで、幼少期から「予算の無い中でスポーツを行う」ということが文化となり、それは今日まで変わっていない。



しかし、本来あるべき姿は学校が自校のスポーツ活動を「学校の教育的・社会的資産」に明確に位置付け、健全に事業化し、その事業収入を教育活動や環境整備に再投資していくことが人材育成の発展のためにも必要となる。


現在は小学校、中学校、高校、そして大学まで変わらず日本における学校スポーツは「課外活動」と位置付けられ、学校が一体となった「経営」を行っていない。そのことで学校現場のスポーツは大きな遅れをとっている。


アメリカの良い部分を参考にする。


コトブキシーティング社は、アメリカの大学で30年以上にわたりビジネスを行ってきた。今回の契約に際して千葉昭浩氏(コトブキシーティング株式会社 CSO)はこう続ける。



「なぜ大学スポーツがそれに必要なの?

私は多くの大学でこの質問をしてきました。どこの大学でも答えは常に明確で、アメリカの各大学はこう答えるのです。


「大学は社会に有能な人材を送る使命がある。有能な人材とは、広く深い学識と公平で正しく判断できる健全な精神性が必要であり、スポーツ活動がまさしくこれに寄与するからだ。」


私はこの理念に感動し、大学スポーツの強いファンになりました。日本との決定的な違いは「大学」がスポーツ活動を明確に学校の教育的使命に位置付け、強い大学も強く無い大学も、人材育成と地域社会の発展のためにしっかりと学校がスポーツ活動を「経営」しているのです。」



筑波大学アスレチックデパートメントで副アスレチックディレクターを務める山田晋三氏もこう続ける。


「大学スポーツを健全に収益化し、その事業収益をしっかりと大学の使命である教育・研究・社会貢献に投資すべきです。それが大学そのものの価値向上に寄与し、良い人材が集まり、好循環が生まれます。筑波大学はアスレチックデパートメントを「国際産学連携本部」に位置付け、学内だけではなく、学外である社会と一体となって活動しているのはこのためです。これらの好循環が大学スポーツの様々な課題解決し、学生アスリートおよび応援者までを含めたさらなる人材育成に貢献する未来を目指さなければならないのです。」


地域社会と「ホームアンドアウェー方式」の必須性


 「地域社会との一体化」いう視点で考えても、大学から輩出された優れた人材が地域と連携し、社会のコミュニティ形成や地域経済活性化へ寄与する活動を行う。そして今度は地域社会が共鳴し、地元の大学に投資する。今後「地方の衰退」が叫ばれる日本においてこの「新たな好循環」を持続的に成長させることは極めて重要な社会テーマになっている。



この点で筑波大学アスレチックデパートメントが地元最大級の企業「関彰商事株式会社」と今夏に本格的提携を発表し、スポーツのノウハウを通じて学内のみならず、地域社会で働く人々の心身の健康を目指してプロジェクトを組み、実践に入っていることは本質的な取り組みになっている。


コトブキシーティングの千葉氏はこう続ける。


「地域社会と大学との交わり方は様々なスタイルがありますが、さらにスポーツ観戦という特別な繋がりは、共に感動を共有してコミュニティ形成に大きく貢献する極めて社会的なイベントであると考えています。



しかし、A大学とB大学の試合を全く別の場所にあるCのグラウンドで行う。これでは一般学生のみならず、教職員とのコミュニティ形成は難しく、地域社会との交わりも作れません。そういった視点で大学スポーツの運営を考えた場合、大学スポーツの試合形式は「ホーム&アウェー方式」がベターであり、大学には大学スポーツを応援する観戦環境が必要であると考えています。」


筑波大学アスレチックデパートメントは他大学と連携し、大学が意志を持った「ホーム&アウェーゲームの開催の必要性」を様々なシンポジウムでも発信し続けている。


しかし、日本の大学はキャンバスの狭さや予算の不足から、大学スポーツの観戦環境を整えることが容易ではない。しかし、重要なことは、現状の限られた環境の中で「出来ることから始めること」であり、長年アメリカの大学スポーツの観戦環境を整備してきたコトブキシーティング社とのパートナーシップによるノウハウや知見の共有が極めて大きな一歩になる。


TSUKUBA OWLS & KOTOBUKI-SEATINGの開幕へ。


今回の提携発表により、筑波大学アスレチックデパートメントは「学校スポーツの改革に向けたさらなる発信」と「ホーム&アウェー方式の試合の開催」を加速させていくことになると宣言している。


山田氏は「ホーム&アウェーゲームを開催するためには4つのハードルを超えていく必要があります。「環境」「他校との提携」「放送と発信による認知拡大」そして「感動体験」です。コロナ禍も重なり、大学としてインターネットによる試合配信も次々にスタートさせていますが、今までは見ることも知ることもできなかった。それを知ることで「これが学内で観られるなら行きたい」という空気を生み出すことが重要です。まだまだハードルはありますが、確実に一歩ずつ進んでいます。」




コトブキシーティングの千葉氏も続ける。


「筑波大学との連携に至った背景は、アスレチックデパートメントが考える大学スポーツが産む好循環の理念と挑戦を私達が企業として強く共有できたことにあります。大学スポーツを取り巻く様々な環境整備が進み、学生アスリートの皆さんが「学業とスポーツ」を核として充実した大学生活を過ごし、それと時を同じくして地域社会に新たな未来が創造されていくことを心から願って取り組んでいきます。」


両社のパートナーシップが日本における「新たな学校スポーツの誕生」の力強い一歩になることは間違えない。